朝、まだ暗いうちから、そのまま外に出て
家のまわりの団地をめぐったり、
坂道をおりて大きな公園へ歩いていくことがあります。
歩くことは運動不足解消のためだったけど、
うちの周りの団地が並ぶ人工的な町ですら、
同じ道を、同じくらいの時刻に見つめ続けているだけで、
季節が変わるときにおこる音や光の変化がひびくように伝わることがあります。
外に出て歩き出してすぐは、
ぜんたいが白くかすみ、ぼんやりとして先が見えないけど、
進んでいくうち
にじむようにあらわれてくる緋色の朝の光はとくに美しい。
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3月、4月のカレンダーデザインは、グラフィックデザイナーのS田さんです。
わたしから彼女にデザインをお願いしたことは、まだそんなにありませんが、伝えることがヘタなわたしが、うっすら求めている要件を、的(まと)の中にしっかりとあげてくれます。
ふだんは静かなたたずまいだけど、
美味しい食べ物のことになると、目を輝かせて、誰よりも元気になるように思います(笑)。